音楽セラピストとして
- 阿部節子

- 5月13日
- 読了時間: 3分
【子どもの「できない」は、あなたの言葉が作っている】
あなたはお子さんに、こんな言葉をかけたことはありませんか。
「どうしてできないの」「もっと頑張りなさい」「あの子はできているのに」。
その言葉のひとつひとつが、お子さんの脳の無意識に、小さな傷として刻まれていきます。七歳までの子どもは、親の言葉をまるごと吸収します。
「早くしなさい」と言われ続ければ、「自分は遅い人間だ」という記憶が刻まれます。
「泣くな」と言われ続ければ、「感情を出すことは悪いことだ」という記憶が刻まれます。
「いい子でいろ」と言われ続ければ、「本当の自分を隠さなければ愛されない」という記憶が刻まれます。
そしてその記憶は、十年後、二十年後になっても、
お子さんの脳からストレス信号を送り続けます。
中学生になって部活でミスをしたとき、高校生になって受験で緊張したとき、
大人になって職場でプレッシャーを感じたとき。そのたびに、
七歳までに刻まれた記憶が疼き出し、「どうせ自分はダメだ」という
ストレス信号が全身に走るのです。
私はクラリネット奏者として、音が人の心に与える影響を長年研究してきました。
特にクラリネットの温かみのある倍音は、人の大脳辺縁系に直接届き、過剰な警戒状態を解く力を持っています。
しかしそれ以上に、私はIPMという学問を通じて、人間の脳がどのようにしてトラウマを記憶し、それが人生の結果にどう影響するかを学んできました。
そこでわかったのは、親の言葉こそが、子どもにとって最強の薬にも最強の毒にもなるという事実です。
お子さんが試合で実力を発揮できないのは、練習不足が原因ではありません。
お子さんが勉強で集中できないのは、能力が低いからでもありません。
すべては、お子さんの脳が七歳までにあなたの言葉で刻まれた記憶に縛られ、
プレッシャーの瞬間にストレス信号が暴走しているからです。
ではどうすればいいのか。
答えはシンプルです。お子さんの脳に刻まれたストレス信号を、
新しい言葉で上書きしていくことです。
例えば、小学生のお子さんには「できたね」ではなく「やってみたことがすごいね」と伝えてください。中学生のお子さんには「勝てたね」ではなく「最後まで諦めなかったね」と伝えてください。
高校生のお子さんには「合格しろ」ではなく「あなたのペースでやっていいのよ」
と伝えてください。この言葉の違いが、お子さんの脳に送る信号を根本から変えます。
「自分は挑戦してもいいんだ」「自分は愛されているんだ」という感覚が、お子さんの脳からストレス信号を消し去り、本来の能力を引き出します。
音楽の力も、ぜひ日常に取り入れてみてください。
お子さんが試合や試験の前に緊張しているとき、
クラリネットのような穏やかな音色を聴かせてあげてください。一分間に六十拍のテンポは、お子さんの心拍数を整え、副交感神経を優位に切り替えます。
たったそれだけで、お子さんの脳は「安全な環境」と認識し、ストレス信号が静まり、本来の力が発揮されるのです。
私は音楽セラピストとして、この音楽とIPMを組み合わせたアプローチを、多くの親子に届けたいと考えています。
お子さんがスポーツや勉強で結果を出せないことに悩んでいるあなた。
お子さんとのコミュニケーションに行き詰まりを感じているあなた。
その悩みの根本には、あなた自身が七歳までに受けた言葉の影響が隠れているかもしれません。
私のセッションでは、まずあなた自身の脳に刻まれたストレスパターンを読み解き、 その上でお子さんに最適な言葉と音の処方を提供いたします。
あなたが変われば、お子さんが変わります。お子さんが変われば、家族の空気が変わります。
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